つくづくと軒のしずくをながめつつ日をのみ暮らす五月雨の頃
和歌原文
つくづくとのきのしずくをながめつつひをのみくらすさみだれのころ
つくづくと軒のしずくをながめつつ日をのみ暮らす五月雨の頃
現代語訳
しみじみと軒から滴る雨のしずくを眺めながら、ただただ暮らしている五月雨の頃。
文法
鑑賞のポイント
雨が降り、じめじめして、梅雨は好きでない方が多いのではないでしょうか?
一人草庵に暮らした西行さんにとって梅雨はどう映ったのかが分かる歌です。
やはり、雨が降ると外出を控えます。
そうなると家の中から見える景色に意識が向かいます。
「つくづくと」「しずく」というところから、激しい雨というようりは、
しとしとと降り続く雨が浮かんできます。昨日も雨、そして今日も雨。ここ最近ずっと雨だなあと。思いながら、軒から落ちる雨のしずくを眺めながら、「日をのみ暮らす」。つまりただただ毎日を送る。それが五月雨。梅雨であるよ。
ということです。
この景色もまた風流ですな~。なのか、
とはいっても雨はあまり好きではない。なのか、
五月雨とはそういうものである。ただそういうものなのだ。という達観か。
詠む人の雨への気持ちによって、捉え方も色々ですね。
私は、空は青い!まぶしい!くらいの晴れが好きです。
まだまだ梅雨を味わえる心ができていないなあ。
心に和歌を!
さあ、梅雨を味わいましょう!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。